鶴の本返し

基本読書日記。たまに鶴の渡来地、鹿児島県出水市からの徒然日記。

13冊目。まだ鶴は来てません。~ホワイトラビット~

どーも。

お久しぶりです。もう10月中旬。

鹿児島出水は田んぼの稲刈りが始まりました。

柿が良く取れると、米も豊作と言われているので、

今年はお米がおいしいぞとわくわくしています。

あと私は昔、雷が良く落ちるとお米がおいしくなると

聞いたことがあるのですが(私だけ?笑)

今年は雷が結構ごろごろして落ちたりして、PCの調子が悪くなるぐらいだったので、

やっぱり今年の鹿児島出水の米はおいしいに違いないと期待しています。

皆さん買い時ですよ!笑

 

さて、今回紹介する本は

『ホワイトラビット』伊坂幸太郎 新潮社

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再び伊坂幸太郎さんの作品。最近出版された作品です。

私の好きな初期の作風が戻ってきて、伊坂節のきいた楽しい会話劇も面白い作品になっています。

 

伊坂さんの作品でたびたび登場する、黒澤が、人質立てこもり事件、白兎事件という奇妙な事件に巻き込まれる話。時系列が少しずついじられ、事件の全貌が次第に明らかにされる時、思わず読者は叫ばずにはいられないはず。

 

会話劇で自分の気になるところには付箋をつけるのですが、

その中の一つを紹介。

「仕事ってのは」・・・「人の人生の大半を食い尽くす化け物みたいだな」

「仕事がないと、人生が続けられません」

「化け物のおかげで生きていられるわけか」

 

これだけ抜き取ると面白くないかもですが、不思議で心に残る会話劇を繰り出すのが上手いのが伊坂さん。

 

他にも最近、『AX』という作品を出版されまして、

凄腕の殺し屋の「兜」は、家では妻を全力でおだてる、恐妻家の話。

こちらもおすすめです。

 

 

 

では、最近、日中は暑いですが、朝晩冷えてきました。

体調管理には気を付けてください。

みなさん、ごきげんよう

 

12冊目。夏が終わりに近づく。~バッタを倒しにアフリカへ~

どーも。

もう8月中旬。鹿児島出水は二毛作の田んぼは稲刈りが終わっているところがあります。

田は茶色と緑色で分かれているので面白いです。

田舎ならではの光景です。

最近は朝晩涼しくなりましたが、日中はギンギラギンですね。

仕事場と外の気温の違いにどうも体が追い付けず、夏バテ気味です。

毎年そんな感じです。

みなさまも体調管理にはご注意を。

 

 

さて、今回紹介する本は

『バッタを倒しにアフリカへ』前野ウルド浩太郎 光文社新書

 

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幼少期はファーブル昆虫記を読みふけり、バッタに緑の服を食べられたという人に憧れ、夢を追いかけ続けた著者はとうとうバッタを研究するためにアフリカ・モーリタニアへ。語学もあまりできない状況で、バッタのためにアフリカまで行った。

バッタのために。バッタのためにだ。

語学もできずコミュニケーションがろくに出来ず、騙されたり、バッタがいなくて違う虫を研究したり、ハリネズミを飼ったり、サソリに噛まれたり。

 私好みのクレージージャーニーだ。

面白すぎる。

しかも、バッタを愛しすぎたせいで、アレルギーになっている。

精神的には追いかけているのに、身体的には拒否しているところがまた面白すぎる。

面白いけど、その裏はもちろん著者の苦労が刻々と描かれている。

印象に残っているのは、著者を励ます研究所のババ所長の言葉。

いいか。コータロー。つらいときは自分よりも恵まれている人を見るな。みじめな思いをするだけだ。つらいときこそ自分より恵まれていない人を見て、自分がいかに恵まれているかに感謝するんだ。嫉妬は人を狂わす。お前は無収入になっても何も心配する必要はない。研究所は引き続きサポートするし、私は必ずお前が成功すると確信している。ただちょっと時間がかかっているだけだ。

 

好きなことをし続けるにはもちろん楽しいことばかりではないのだ。

その楽しくない時をどう過ごすのか。それは本当に大事な時。

著者の情熱に周囲も動かされているところが、とてもすてきだ。

これからも、前野さんに注目していくと私は決めた。

 

私は、なにか一つに特化しているとか、

好きだとかいうものがないので、

こういう人に本当に憧れる。

まだまだ模索中。人生迷い中。迷走中?

そういうことにしとこう。

 

 

では夏風邪に気を付けて。

 

ごきげんよう

 

 

 

11冊目。梅雨も終わり、ぎんぎら夏。~秘密の花園~

ども。

 

ぼうとしていたら、梅雨がいつの間に終わって、鹿児島の暑い夏がやってきた。

出水は鹿児島の北の方だけど、それでも暑い。

そうそう出水は今日花火大会でした。行きませんでしたけど。夏ですね。

 

この前、熱中症になってしまって、辛い思いをしたので、水を適度に取っています。

みなさまも水分補給は大事です。

 

私の腰痛はよくなっていたと思っていたら、また再び痛くなってきて、また今落ち着いてきたところです。まだ、足しびれていますが。

早く治れ。

 

 

さて、今回紹介する本は

秘密の花園』フランシス・ホジソン・バーネット  新潮社文庫

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 小さい頃にみた秘密の花園の映画をまた見たいなと思って、その前に原作を読んでみたいと考えていた矢先に、新潮社文庫で新しく新訳が出版されていたので思わず買ってしまった。

 メアリとコリンの成長物語。最初は何もできず、幼いのに世界を恨み、絶望していたが、自然に触れ合い、生きることの楽しさを知っていくメアリの姿がとても読んでいて和む。さらに、閉じ込められて過保護に育てられたひねくれもののコリンの心をもみほぐしていく姿が本当に生き生きと描かれている。

 

 秘密の花園でのびやかの成長していく子供達の姿が自然と目に浮かんでくる作品です。

  私のお気に入りのシーンは、季節が巡り、春が訪れたとき。

 

「こんなきれいなものは見たことないくらいよ!来たの!こないだの朝来たと思ったのは。まだ来る途中だったの。今度は本当に来たの!春が来た!」

 

 このメアリの興奮の仕方といったら。現代で言ったら、誕生日プレゼントで欲しかったゲーム機をもらえた時の子供の反応。そしてその子供は集中してゲームをし出すからピクリとも動かなくなる。そんな味気ない興奮ではなく、メアリは走ってコリンに話に行く体いっぱいに興奮している様子が読んでいて気持ちがいい。

 

 そして、春が来ただけでこんなに喜ぶ人はいるだろうか。草木花が生き生きとしてることに私は最近気づきもしていない。

 

 こういう純粋な気持ちが大事だってことを 気づかせてくれる作品。

 

 

 

 

 出水は夏は稲が青色絨毯を作っていて、風が吹けばなびく。

 田舎の美しい風景が広がっている。

 

 のんびりしたいときは、ぜひ出水へどうぞ。

 

 では、ごきげんよう

 

10冊目。春と思えば、突然の夏。~三四郎~

どーも。

春だと思っていたら、仕事も急に忙しくなって

いつの間に暑くなってきたので、半袖を出しはじめました。

 

1月下旬から腰痛と足のしびれに悩まされてきましたが、ようやくしびれがなくなってきました!

が、仕事が忙しくなってきて、残業残業でぬくぬく休めないのでなかなか治らないです。

 

さて、今回紹介する本は

 『三四郎』夏目漱石  岩波文庫

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以前、夏目漱石のゆかりの地にいたことがあり、それまでは教科書でしか読んだことがなかったのですが、

本を読まない友達が

「せっかくゆかりの地に住んでいるので読んでいます」

と言っていたのを聞いて、恥ずかしくなりいそいそ読んだことを覚えています。

 

と言っても、そんなには読んでいません。

覚えている限りで、高校の教科書に載っていた『こころ』

『三四郎』『それから』『門』『坊ちゃん』『草枕

と、いくつかの『夢十夜』などの短編を読んだかなというぐらい。

 

『三四郎』『それから』『門』の三部作は

全部読んで、読み終わっての感想は『三四郎』が一番面白かったというもので。

主人公が自分の思ったどおりに生きているのだけど、どこか淋しくて暗くなっていくのがどうも読んでいて難しいけれど儚く、そして魅かれる。

 

主人公の三四郎と美禰子との距離感が結構好きで、若々しく元気よく成長しているのに、ただ、最後の最後で一歩を踏み出さず、すれ違ってしまう。

難ともいない切なさが残るのがいい。

 

それと有名な言葉に惹かれますね。

「迷える子(ストレイシープ

 

 

私は今、転職を考えているのだけれど、

だからと言って、何がしたいといこともなく、

ただいまの仕事が嫌だということだけ。

口先だけで転職転職と言っているだけかもしれない。

転職したところで、また転職したいと言い出すかもしれないと

思うと一歩を踏み出せずにいて、

結局今の仕事をくそ真面目に

頑張っている日々を過ごしています。

 

 

でも、

誰もがきっと「ストレイシープ」。

 

だから、明日も頑張ろうと思う。

 

トカトントン』という音が聞こえる前まで。ネ。

 

 

みなさん、無理はしないように。

 

それでは、ごきげんよう

 

 

 

 

 

9冊目。鶴がいなくなったら、春が来た。〜囲碁殺人事件〜

お久しぶりです。

ようやく温かくなってきたなと思っていたら、

春雨が多い今日この頃です。

 

4月になり、周囲の人や仕事が今までと変わっていしまったのでバタバタしています。

 

腰痛はようやく治る兆しが見えてきたので本当によかったです。後は浮かれて無理しない事ですね。

 

 

さて、今回紹介する本は

 「囲碁殺人事件」竹本健治 講談社文庫

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竹本健治さんの作品の出逢いは、大学の頃ミステリーにどハマりし、日本四大奇書に手を出した時、まず初めに手に取ったのが

竹本健治さんの『匣の中の失楽』でした。

それから全作品とまではいかないですが、読んでいます。

 

最近、このミスで『涙香迷宮』で1位を取り、うれしく思っていたところ、さらにそのシリーズの文庫化が最近行われました。

 

今回の紹介する作品がそのシリーズ第1弾。

題名のとおり囲碁にまつわる殺人事件。その事件に巻き込まれるのがIQ208の天才少年棋士・牧場智久。

牧場少年は殺人事件の謎に迫るが。。。

 

誰にでもわかりやすく囲碁を解説しているので囲碁になじみがない人でも読みやすく、

はたまた囲碁が分かる人には奥深く読める作品になっています。

 

ミステリーの開設はネタバレにならないように注意しないといけないので、

なかなか熱い思いが語れないのが悔やまれるところですが、ぜひ面白いので手に取ってみてください。

そしてこのシリーズは、『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』と最近続いて文庫化していますので、ぜひ読んでみてください。

 

 ちなみに私は文庫化で嬉しいことは、解説に誰が担当になっているか、そして何を書いているかを見るのも楽しみの一つで、好きな作家さんとかであれば結構嬉しいものです。

 

 

ではでは、暑かったり冷えたりしますので風邪には気を付けてください。

 

ごきげんよう

 

8冊目。鶴はまだいます。〜困っているひと〜

 

ども。

3月というなんか聞いただけで忙しくなるような時期になりました。

出水の鶴はまだのんびりしているのもいます。大半はシベリアに帰っているようですが。

と、こんな忙しい時期に休んでいます。健康が一番です。ほんと。

こういう時いつもない休日の予定が珍しく詰まっており、すべてキャンセルです。最悪。

仕事も本当にキツイので休んだら、上司から嫌味を言われ思わず泣いてしまいましたが、今開き直って漫画読みまくりです。キツいんですけどね。

 

さてさて愚痴が止まらなくなるので本の紹介を。

『困っているひと』大野更紗

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元気に世界を飛び回っていた人が突如"難病"という世界迷い込んでしまう話。それを面白可笑しく書いているのだが、現実は笑えない。

お尻が溶けたり、ソーシャルワーカーさんにフラれたり、難病申請や身体障害者手帳を申請したりと治療だけでなく社会福祉の実情も描かれる。

残酷かつ絶望の世界

しかし、面白可笑しくエッセイ書いちゃうからおそろしや。

 

健康が当たり前の世界に住んでいる方、ぜひ読んでみてください。

 

それではごきげんよう

 

 

7冊目。鶴さんまたね。~なんらかの事情~

お久しぶりです。

もう2月が終わろうとしています。

出水の鶴もシベリアにどんどん帰って行っているところです。

鶴が帰る時期、そして温かく良く晴れた日に。

出水に来ることがある人は、ぜひ空を見上げてください。

空高くゴマ粒のような鶴たちが悠々と円を描いて、旋回しているのが見えます。

長くいた出水を恋しく淋しく、そして別れをつげるように風に乗って、シベリアに帰る姿を見ることができます。

毎年その光景をみると、ああもう春来るんだなと感じます。

雪が解けたら春になりますというように、

出水では鶴が帰ると春になります。という感じ。

 

 

さて、今回紹介する本は、

エッセイなのか小説なのかこの人は一体何なんだ!と叫びたくなるような

 

『なんらかの事情』岸本佐知子

ちくま文庫 2016年3月10日発行 筑摩書房

 

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岸本佐知子さんは翻訳家で(翻訳した本は読んだことないですが)、なにかラジオで誰かが不思議な本であるということで紹介していたのを覚えていて、図書館で見つけて読みました。去年文庫になったことを知った時は即買いしました。

 

 私も日頃、こうすればおもしろい、ここでこんなことをしたら面白いだろうかと妄想する方ではあるけれど、岸本さんの妄想力の発想に比べたら、ありんこのようです。

最初は共感を持てるような、あるあると思うことが多くあるのだけど、岸本さんはそのあるあるから思う感じることが飛び抜けていて、最後の着地点が地球の裏側に、いや、月の裏側に着いてしまったといっても過言ではない。 

 

 死ぬ間際には、それまでの人生の思い出が走馬灯のように目の前に立ち現れるとよく言われる。

 その走馬灯の準備を、そろそろしておいた方がいいのではないかと最近思うようになった。

 

 一文目を読めば普通に感じるが、その二文目は逸脱している。

 最初はエッセイのように感じていたら、いつの間にか摩訶不思議な世界の小説を読んでいたように感じるよう言う作品です。

 このような話がいっぱい詰め込まれていますので、現実のつまらなく、絶望、疲労がたまったら、ぜひ読んでみてください。

思考が一転するかもしれません。

 

 

それでは、ごぎげんよう。